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難燃ケーブル

1.難燃ケーブル

(1)一般用難燃ケーブル:プラント、ビル、トンネル等の防災

自治省消防庁通知(昭和60年)
・垂直トレイ燃焼試験

・ N B S煙濃度試験

・ハロゲン化水素発生量(350mg/g以下)等

電気設備技術基準(平成9年改正)等

(2)ノンハロゲン難燃ケーブル

難燃性で、かつ燃焼時にハロゲンガスを発生しない被覆材で構成されたケーブルをノンハロゲン(通常ノンハロと略記)難燃ケーブルと呼んでいる。このケーブルは燃焼時に黒煙や酸性ガスの発生が少なく災害時に避難・消火活動の妨げが抑制される他、腐食性のハロゲンガスが発生しないので機器等の腐食も少なくなる。
なおノンハロ難燃電線を「エコマテリアルを用いた電線」としてエコ電線(EM電線)と呼ぶことがある。
電線工業会では平成10年に各種エコ電線の規格を制定したが、その後平成12年~13年には下記のJIS規格の制改定があり、エコ電線導入された。

①JIS C 3612「600V耐燃性ポリエチレン絶縁電線」を制定。
エコ電線としてIE/Fが制定された。「/F」は耐燃性を表示している。
②JIS C 3605「600Vポリエチレンケーブル」にノンハロ難燃ケーブルを追加。
600V EE/F、600VCE/F 他が追加された。
③JIS C 3606「高圧架橋ポリエチレンケーブル」にノンハロ難燃ケーブルを追加。
6600V CE/F、6600V CET/F が追加された。
④JIS C 3401「制御用ケーブル」にノンハロ難燃ケーブルを追加。
CEE/F、CCE/Fが追加された。

なお平成12年にはIECの翻訳JIS規格であるJIS C 3662-2 「電気ケーブルの燃焼時発生ガス測定試験方法-第2部:電気ケーブル材料の燃焼時におけるpH及び導電率による発生ガスの酸性度測定」が制定された。ノンハロ燃焼材料の多くは、このJIS規格に準拠して測定される。

2.消防用電線

火災発生時、避難活動に必要な設備等を作動させるために必要な電線。消防庁が性能を規定し、認定品が使用される。

(1)耐火電線ー電源制御用(消防庁告示第7号)

加熱曲線(JIS A 1304);840℃まで30分耐えること

消火設備、避難誘導表示機器等の電源制御用ケーブル

(2)耐熱電線ー消防庁告示第4号

加熱曲線(JIS A 1304);380℃まで15分耐えること

自動火災報知、非常警報設備、放送設備等の電線

従来のPVCシースの仕様にノンハロゲン仕様が1994年に追加された。

試験装置

小型耐火炉(耐火・耐熱電線認定業務委員会の検定炉;JECTEC他電線メーカー6社が保有し、委託により認定試験を実施):試料 1.3m、1本

大型耐火炉(大サイズの耐火ケーブル、バスダクト、接続部の耐火試験用)