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通信用電線

移動機器用電線
移動機器用電線としては、海底掘削船から吊下げるアンビリカルケーブルのような特殊な移動用ケーブルもあるが、一般的には屋内外用途のキャブタイヤケーブルと屋内用途のコードを指す。
キャブタイヤケーブルは、
・JIS C 3327「600V ゴムキャブタイヤケーブル」
・JIS C 3312「600V ビニル絶縁ビニルキャブタイヤケーブル」
が規定されている。
移動機器であって発熱機器でない場合は、一般的に安価なビニルキャブタイヤケーブルが使用される。発熱機器の場合及び使用環境が過酷な場合は、ゴムキャブタイヤケーブルが使用される。これは、ビニルは高熱で溶融するが、ゴムは高温でも溶融せず、かつフレキシビリティーも高いためである。
ゴムキャブタイヤケーブルは3種、4種があり、使用中の衝撃が大きい場合は、シースの中層に補強層(主に帆布)を設けた3種または4種のゴムキャブタイヤケーブルが使用される。4種は、より合わせの中心にクッション層としてのゴム座床を設けている。


3種及び4種のゴムキャブタイヤケーブルの断面図
コードについては、JIS C 3301にゴムコードが、JIS C 3306にビニルコードが規定されている。
コードは屋内用・家庭用の移動機器の電源線として使用されるが、電気こたつ等の発熱機器用にはゴムコードが使用される。