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電線の基礎知識

遮蔽付き制御ケーブル


強電線路(送電線、電力ケーブル、電車線など)からの誘導作用によって通信線に誘起される電圧、電流は、微弱な通信信号に対する雑音となり、制御対象の機器の誤動作を引き起こしたり、さらには機器の破壊、人体への危険という種々の誘導障害を引き起こす。

誘導現象には2種類があり、次に示す対策が行われている。

1.配電用電線・ケーブル

通信線や制御ケーブルの近くに高電圧線がある場合高電圧線の電流の大小にかかわらず通信線や制御ケーブルに電圧が誘導される。

通信線や制御ケーブルに静電遮蔽層を設けると上記②の効果が得られる。遮蔽層としては金属体であれば良く、一般には軟アルミテープまたは軟銅テープをケーブル上に巻く。なお、鉛被、アルミ被等の金属被服を有するものはシースが遮蔽層になる。遮蔽層の片端は必ず接地すること。

2.電磁誘導とその遮蔽

電磁誘導は電流に起因するものと考えることができる。遮蔽体の遮蔽係数を求める理論式から、遮蔽効果を良くするには次のことが必要である。
  • 遮蔽体の抵抗を小さくする(銅、アルミのテープ巻きまたは押し出しアルミシース)
  • 遮蔽体の自己インダクタンスを大きくする(磁性材料ー鉄テープ巻きまたは鉄シース)
  • 接地抵抗を小さくする。