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電線の基礎知識

送配電用ケーブル/架空配電線


22kV、33kVの線路も配電線として扱う場合もあるが、一般的には6.6kV以下の線路を配電線と呼ぶ。架空配電線は電柱に架線されるが、絶縁電線が中心であり、まれに架空ケーブルも使用される。 絶縁電線は、記号で表示されるが、
  1. 6.6kV線路:OC、OE、OP
  2. トランス引下線:PDC、PDP、PDE
  3. 低圧線:OW
  4. 屋内引込線:DV
等が使用される。使用状況を図に、架線状況を写真に示す。
電線の構造はシンプルであり、導体の外周に絶縁体を被覆している。
導体は、硬銅線又は硬アルミ線であり、絶縁体の種類は電線記号の最後の文字に応じて、C:架橋ポリエチレン、E:ポリエチレン、P:エチレンプロピレンゴム、WとV:PVCである。
DVは2個より又は3個より及び2心平型又は3心平型があり、短径間の場合は導体を軟銅線とすることもある。

架空配電線(絶縁電線)の使用状況

絶縁電線は、感電防止のため、裸線と同じ扱いをしており、電柱等へは碍子を介して固定される。
なお、架空ケーブルは、通常のCVケーブルにメッセンジャーワイヤを添わせ、両者をラッシングワイヤ(スパイラル巻)で一体化した構造である。メッセンジャーワイヤを電柱に固定することで、架空布設する。架空ケーブルは、絶縁電線では隣接建屋との離間距離が確保できない場合等に採用される。

架空配電線の架線状況

硬銅より線を導体としたOC、OW等の架空配電線は、端末から侵入する水と導体の残留応力の相互効果で「応力腐食断線」を起こすことがある。このため、導体のより線の隙間に水密コンパウンドを充填した「水密OC(OC-W)、水密OW(OW-W)」と呼ぶ電線も使用される。
また、着雪による断線事故を防止するため、絶縁体表面にヒレをつけた「難着雪OC(SN-OC)、難着雪OW(SN-OW)」と呼ぶ電線も使用される。
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