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光ファイバケーブルの具体例
・海底光ファイバケーブル
海底光ファイバケーブルは、海底伝送路のデジタル化、大容量化、ならびに経済化等種々の利点を有しており、光ファイバの持つ低損失、広帯域、細径という特徴が最も活かされた伝送路であるといえる。
このケーブルにはSM型が適用される。中継器間隔は、約75kmである。
このケーブルの構造としての特長は、抗張力体を含む複合耐圧層内に光ファイバを収容した所にある。
また、漁労や波浪による障害の考えられる浅海域では必要に応じ、一重または二重の鉄線がい装が施される。
1989年に日本一グァムーハワイー米国本土を結ぶ第3太平洋ケーブル(TPC・3)が完成して以来、アジア太平洋地域の通信網拡充のため数多くのルートが開通した。
この間、伝送システムも、280Mb/sから560Mb/s、を経て1.8Gb/sと確実に伝送容量のアップが図られてきた。
その後、5Gb/sの伝送容量をもつ第5太平洋ケーブルネツトワーク(TPC‐5CN/日本-米国本土間:25000km)が運用開始されたのに引き続き、APCN(日本-インドネシア:10000km)、FLAG(日本一英国:25000km)というピック・プロジェクトの建設が進められており、光アンプ方式が主流となっている。
さらには、波長多重伝送方式の開発が進められており、その第1ステップとしてSEA-ME-WE3(日本一シンガポール-英国:35000km)並びにJIH(日本情報ハイウェイ:10000km)が2.5Gb/s×8波の伝送容量で建設されている。
一方、海底中継器を入れない無中継方式も、リモートアンプを用いることによる無中継の長距離化は、多心化の要求とともに注目を浴びており、各国国内通信網の整備に伴つて無中継方式の発展が期待されている。
・中継系ケーブル
INS(高度情報通信システム)の実現に向けて、中継ケーブルには1.55μm帯分散シフトファイバが導入され、DFB(分布帰還形)レーザとの組み合わせによる1.55μm帯での高速大容量伝送が実用化されている。この分野における光通信の研究では、100Gb/s以上での長距離伝送や光自身の位相や周波数を利用する光通信等の検討が進められている。
・加入者系ケーブル
各家庭まで光ファイバを結ぶFTTHでは光ファイバは1.3μm帯SM形石英系を使用し、ケーブル網は需要に対する即応性、ネットワークの信頼性などを考慮して、ループ形を主体としている。